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ちょっといい健康のお話


登山と膝関節痛
最近、中高年の登山人口が非常に増えています。これに伴い、膝の関節の痛みに悩んでいる人も多いと思います。
この痛みに対する簡単な予防法と漢方の治療法を説明します。

この関節痛の大部分は・・・・・
1. 変形性膝関節炎(長年の膝の酷使により軟骨が磨り減ったためにおこるもの)
2. 事故やケガにより靭帯を損傷したため、 または運動不足による関節周辺の筋力不足(特に太股の筋力不足)のために自分の体重や背負った荷物などの負荷を筋肉で支えきれず、 膝の関節に大きな負担をかけるために起こります。

関節は関節包と滑膜でおおわれていて、その内部は軟骨と滑液がクッションと潤滑液の作用をしていて、 変形性膝関節炎ではこの滑液が減少したり、軟骨が磨り減るために関節がスムーズに動かなくなり炎症を起こし痛むようになるのです。

軟骨は一度磨り減ると修復は難しいのですが、コンドロイチンやコラーゲン・グルコサミンなどを摂取することにより滑液を補い、 痛みを減らしたり予防することができます。

このコンドロイチン・コラーゲンなどは人体では年齢を重ねるほど減少し生成されなくなるので、 食品として毎日少量づつ摂取することにより、関節を保護したり、肌を潤したり、 人体の毛細血管と各細胞の間の栄養物質等の受け渡しをスムーズにしたりします。

これらのコンドロイチン・コラーゲン・グルコサミン等は、健康食品としても市販されています。

筋力不足と軽い靭帯の損傷による痛みは、筋肉トレーニングで筋肉を鍛えることにより膝関節の負荷を軽減し、痛みを予防することができます。
この筋肉トレーニングは膝に負担をかけないようにすることが大切です。スクワットなどで太股の筋肉を鍛えるのも良策でしょう。 でもその時、膝の負担を少なくするためハーフスクワットやクォータースクワットまでとし、腰を下まで降ろすフルスクワットは避けてください。
またスクワットで膝を曲げるとき、膝が足先より前に出ないように腰を後ろに引きながらスクワットすることが大切です。
また椅子に深く腰を降ろして、足先を太股と平行になるまで上げては下ろす運動や、水泳、プールでの水中歩行訓練なども良いでしょう。

膝が痛いために運動をしないと、筋肉がさらに衰えて膝がなお痛くなります。 関節の負担を少なくして、できるだけ筋肉を鍛えるようにしてください。

この筋肉トレーニングの前後や登山の前後にストレッチ運動を必ずするようにしてください。 ひとつの筋肉につき 20〜 40秒間のストレッチをして筋肉をよく伸ばしてやると、その筋肉内の血流量が大幅に増加するため、 運動前であれば筋肉を保護し、運動後であれば筋肉内の疲労物質を充分に送ることができるため、早く筋肉疲労を解消することができます。

なおストレッチ運動と、ラジオ体操のように筋肉を大きく動かす運動とを組み合わせて行うことがより効果的だと思います。

漢方治療について
変形性膝関節炎などの膝の痛みに使用する漢方薬は、その患部に熱感を伴うか否かにより、処方が異なります(体温計による発熱とは異なる)。 また冷えると痛むという場合もまた処方が違うので、自分がどのタイプなのかをよく観察してください。

膝関節の腫脹・疼痛があり・・・

1. 患部に発赤・熱感を感じる場合(膝を触って熱く感じる)
越脾加加朮湯(エッピカジュツトウ)、独活寄生湯合越脾加朮湯(ドッカツキセイトウゴウエッピカジュツトウ)

2. 患部に発赤・熱感を伴わない場合
防巳黄耆湯(ボウイオウギトウ)、防巳黄耆湯合独活寄生湯(ボウイオウギトウゴウドッカツキセイトウ)、ヨクイニン湯

3. 患部が冷えると痛む場合
桂枝加朮附湯(ケイシカジュツブトウ)、桂枝加朮附湯合防巳黄耆湯(ケイシカジュツブトウゴウボウイオウギトウ)、八味丸(ハチミガン)

4. 慢性化・難冶性のもの
桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)、桂枝茯苓丸加附子(ケイシブクリョウガンカブシ)、疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)、八味丸(ハチミガン)

5. 膝に水がたまって痛む場合も、上記の防巳黄耆湯や越脾加朮湯を用います。
症状がひどい場合は、利尿作用のある処方や薬草を加えます。
民間療法として、唐胡麻(トウゴマ)の種皮を除いたものとヒガンバナ(マンジュシャゲ)の鱗経を磨りつぶしたものを等量を練り合わせて 患部や足の裏の湧泉(ゆうせん)のツボに貼ると、不思議と水がひくことがあります。

6. その他、筋肉痛には・・・
麻杏ヨッ甘湯(マキョウヨッカントウ)、芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)などを用います。
登山・ゴルフなどの途中で、足がつったり、こむらがえりなどを起こした場合も芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)を用います。
こむらがえりの予防として登山・ゴルフの前に服用しても有効です。
芍薬甘草湯は筋肉の緊張(強ばり)をゆるめ、痛みを取る作用があります。

7. 関節炎に用いる薬草としては・・・
オオツヅラフジ(防巳)、クワの枝、スイカズラの全草(忍冬)、ハマボウフウ、イノコズチの根などを煎じて飲みます。


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